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交流分析の哲学

これまで見てきたように、主体的に自分自身の人生に関わり、自分自身の本心に素直に生きることができ、自分の人生に心の底から肯定的なイメージを持つことができたなら、人は幸せな日々を送ることができるのでしょうね。
ただ、言うは易し、行うは難し。
今現在、ご自身の人生に非常な苦しみをお持ちの方もいらっしゃるわけで、「そんな簡単に言わないでほしい」というお気持ちも、痛いほどわかります。
そのうえで、あえて、今日からしばらく、「交流分析」という心理療法についてお話ししたいと思います。
色々な心理療法がありますが、その中で、クライエント(自分の人生を変えたいと思っている人)本人が主体的に関わりやすいのが、「交流分析」だと思います。
交流分析(Transactional Analysis/TA)は、エリック・バーンが創始し、その後多くの人によって発展してきた心理学です。
交流分析の哲学(根底にある考え)をまず最初にお伝えします。
以下は『TA TODAY』(イアン・スチュアート  ヴァン・ジョインズ 著   深沢道子 監訳    実務教育出版   1998年)からの抜粋です。

・・・TAの最も基本的な前提は、人はだれでもOKであるということで、それが意味するのは、あなたも私も共に人間として価値があり、重要で、尊厳があるということである。私は自分を自分として、あなたをあなたとして受け入れる。これは行動というより存在そのものについての声明である。
あなたのすることを、私が好きではなかったり、受け入れないことが時々あるかもしれない。しかし私は常に、(あなたが)あなたであることを受け入れる。あなたの行動がOKでないとしても、あなたの人間としての存在は、私にとってOKなのである。
私があなたより優れているということはなく、あなたが私より優れているということもない。私たちは人として同じレベルにいる。

だれもが考える能力をもつ。したがって人生に何を望むかを決める責任は、私たち自身にある。だれもが最終的には自分で決めたように生きるのである。

あなたも私も共にOKである。時々OKではない行動をとることもあるがそういう時私たちは、幼い子供の頃に決断した戦略に従っている。
これらの戦略は幼児期には、敵意に満ちたように見えた世界から欲しいものを得て生きのびるのに、もっとも効果のあった方法だった。私たちは大人になってからも時々同じパターンを繰り返す。たとえその結果が非生産的であったり、自分にとって苦痛なものであっても、その可能性があるのだ。
たとえ幼い子供の頃でも、両親は私たちを、ある特定な一つの方向に発達させることはできなかった。確かに彼らは私たちに、ものすごいプレッシャーをかけることはできた。しかしそのプレッシャーに従うのか、反発するのか、無視するのかの決断をしたのは、私たち自身である。
大人の私たちにも同じことがいえる。私たちは他人や’環境’から、特定の方法で感じさせられるとか、行動させられることはない。他人や人生の環境は、私たちに強いプレッシャーを与えることがある。しかしこれらのプレッシャーに従うかどうかは、常に私たち自身の決断である。私たちは自分の感情と行動に責任がある。
決断をする時には、あとでそれを変更することが常に可能である。自分自身や世界に関する早期決断についても、同じことがいえる。これらの幼児期の決断の中で、大人の私たちに不満足な結果をもたらすものがあれば、その決断の源までたどっていき、それを新しくかつもっと適切な決断に変えることができる。
このように人は変わることができるのである。単に古い行動パターンに対する洞察だけではなく、そういうパターンを変えることを積極的に決心することで、私たちは変わることができる。こういう私たちの変化は、本物で長続きするだろう。・・・

個人を尊重し可能性を謳うと同時に、とても厳しく、自分に責任を持ちなさい、主体的に生きなさい、とメッセージを送られているように感じます。優しさを根底に持ちながら厳しく成長を支えようとする、そういう心理療法だと思います。
交流分析(TA)では、その理論をカウンセラーが独占するのではなく、クライエントと共有しながらカウンセリングを進めていきます。
明日から少しずつ交流分析の理論を紹介していきますね。
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[ 2016/07/25 09:50 ] 未分類 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)

Author:坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)
東京・大阪でのメンタルクリニック・専門学校相談室・NPOカウンセリングルームのカウンセラーを経て、2016年4月兵庫県姫路市で「坂田カウンセリングオフィス」を開業しました。文明の利器にはめっぽう弱いというセルフイメージに打克つべくブログを始めました。よろしくお願いします。



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