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心の栄養素ストローク2

『魔法使いの嫁』というアニメを、少し前に観ていました。
このアニメ、なかなか深いなあと思うのですが、今日お話ししたいことに必要な部分だけ、あらすじを紹介すると・・・

異世界のものを引き寄せる不思議な力を持つ少女。
幼い頃、彼女は、同じ力を持つ母と、優しい父、生まれたばかりの弟と、幸せに暮らしていた。が、ある夜、疲れた父が弟を連れて失踪。少女を育てるため懸命に働こうとする母だったが、その不思議な力のせいで仕事を続けることができない。ある日、思いつめた母は、少女の首を絞め無理心中を図る。が、我に返り、少女の首から手を放す。そして、母は自殺。
家族を失い一人になった少女は、自分の存在価値を見失い、他者のことも信じられなくなっていた。
幼い頃の愛情に満ちた生活の記憶は、心の奥底に沈み込み、いつも彼女を苦しめる記憶は、自分の首を絞める母の姿と、自殺した母の「おまえなんか生まなければよかった」という言葉。
ある日、少女は飛び降り自殺をしようとする。そのとき、男が現れ、異世界のオークションに自身を出品しないかと持ち掛ける。
自暴自棄のまま少女はその提案を受け入れ、魔法使いに落札される。
魔法使いやその周囲の人々との生活の中で、少女は、自分が彼らに受け入れられていることに気づいていく。
徐々に心を開いて接していくうちに、魔法使いの孤独な心にも気づき、自ら積極的に彼やその他の存在と関わっていく。
ラスト近く、少女は、幼い日の幻影を見せられる。
「おまえなんか生まなければよかった」と言う母の幻影に、彼女は、きっぱりと言う。「違う。あなたは、お母さんじゃない。あなたは、私が作り出した、私の中の記憶」。
そして、ラストは、魔法使いと結婚する幸せの道を、自ら選び取ったのだった・・・

自分も他者もディスカウント(値引き)して、I am Not-OK,You are Not-OK脚本の信条(おそらくは、「私は誰にも愛されないし、私には生きている意味がない。他者は誰も、私を受け入れてはくれない。人生には何の意味もない」)を持ち、母に存在を否定されたというディスカウント(値引き)にまみれた強化記憶に苦しみ、心を閉ざして生きるというラケット的表出を繰り返していた少女。
その少女が、自らのラケットシステムのディスカウント(値引き)を直視し、それを正して、幸せになることを自らに許すことができた。
彼女にそれができたのは、自分の存在を受け入れ、心を通わす人々が居ることに、気づけたからだと思うのです。
彼女にとっての、幸せへのエネルギー源、今ここに自分が存在しているということを実感できる何か、心と体を支えるもの、すなわち「ストローク」は、魔法使いたちに受容されていると感じられたことや、彼らと心を通い合わせていると感じられたこと、自分にも彼らのためにできることがあると感じられたこと、だったのではないでしょうか。
カウンセリングでよく見てきたことが、アニメの中で描かれたことに感動しました。
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[ 2018/05/28 08:18 ] 未分類 | TB(0) | CM(2)
寅さんではありませんが、「おまえなんか生まなければよかった」。これを言ったらおしまいよ。
[ 2018/05/28 19:15 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし
> 寅さんではありませんが、「おまえなんか生まなければよかった」。これを言ったらおしまいよ。

senri32様

そうなんですよね。
このアニメの場合は、どうやら、少女の記憶違いだったみたいな感じだったんですけど、言われてなくても何かの出来事からそう言われた記憶になってしまうこともあるし、その言葉は、自分の存在を全否定するもので、生きていくのに物凄い重荷になってしまうし、生きていることに罪悪感を持ってしまう原因になっていたりします。
カウンセリングに来られる方の中には、実際にその言葉を言われた方、一度ならず何度も言われたという方も、いらっしゃって、その心の重荷と傷に触れると、いたたまれない気持ちになります。こんな深い傷を負いながら生きてこられたということに感嘆の気持ちがわいてくることもあります。
[ 2018/05/29 09:37 ] [ 編集 ]
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プロフィール

坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)

Author:坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)
東京・大阪でのメンタルクリニック・専門学校相談室・NPOカウンセリングルームのカウンセラーを経て、2016年4月兵庫県姫路市で「坂田カウンセリングオフィス」を開業しました。文明の利器にはめっぽう弱いというセルフイメージに打克つべくブログを始めました。よろしくお願いします。



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