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ラケットシステム9

Bちゃんの物語第七章。

脚本の信条を強める記憶が、強化記憶でしたね」Bさんは、そう言うと少しの間、考え込みました。
「沢山あります。数えきれないくらいに!」。
沈黙の後に出たBさんの言葉は驚きに満ちていました。
「彼氏が電話をくれなかった時の記憶。彼氏と喧嘩した時の記憶。学生時代に、陽気で華やかな下級生が人気があって、自分はやっぱり誰にも好かれないって思った時の記憶。可愛い洋服は妹には許されるけど私には許されないって思って悲しかった記憶。無邪気な妹ばかりがみんなに注目されていると感じて寂しかった記憶。妹ばかり抱っこしてもらってずるいなと思った記憶…」。

(私は、取るに足らない存在だ。それは私が小さくて可愛らしくないからだ)
(他者は、小さくて可愛らしくない私を愛してはくれない)
(人生は、孤独・・・)

嫌なことがあるたびに、上記の否定的な脚本の信条を復唱してきたこと、そうすることで、さらに脚本の信条を強めてきてしまったこと、にBさんは気がつきました。
また、嫌なことがあったその時だけでなく、その記憶はいつまでも残って、何もない時でさえ、時々脳裏によみがえっては、脚本の信条を強めてしまっていることにも、気づきました。
「強化記憶は、グレースタンプなんですね」とBさんは言いました。「思い出すごとに、嫌な気持ちを溜めていって、爆発してしまっていました。よく、彼氏に言われるんです。なんで、そこで怒るの?って。二人で楽しい時間を過ごしているはずだったのに、何かの拍子に昔の記憶がよみがえってきて、そしたら、もう自分では止められなくなって、感情を爆発させてしまって…」。
そしてまた脚本の信条を強化してしまう。この悪循環。
「自分で嫌な気持ちの悪循環を作り出していたなんて…」Bさんは絶句しました。
「そう。自分で作り出してきたものだから、自分で変えることも出来るんですよ」カウンセラーの言葉が、静かにBさんの心の中に入っていくのでした。


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[ 2018/03/22 13:06 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)

Author:坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)
東京・大阪でのメンタルクリニック・専門学校相談室・NPOカウンセリングルームのカウンセラーを経て、2016年4月兵庫県姫路市で「坂田カウンセリングオフィス」を開業しました。文明の利器にはめっぽう弱いというセルフイメージに打克つべくブログを始めました。よろしくお願いします。



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