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ディスカウント15

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(11)いろいろの経験が個人の生活において生起すると、それらの経験は、(a)なんらかの自己との関係へと象徴化され、知覚され、体制化されるか、(b)自己構造との関係が全然知覚されないので無視されるか、(c)その経験が自己の構造と矛盾するので、象徴を拒否されるか、もしくは、歪曲された象徴化を与えられるか、のいずれかである。

はじめに、自己構造とは関係がないので無視されるような経験を見てみよう。今、遠いところで、さまざまの騒音がつづいている。それらの騒音は、今、一つの例にしようという私の知的な要求に役立つまでは、私はそれらの騒音には比較的気づかない。それらの騒音は、私の現象の場の素地には存在しているが、しかし、私の自己概念を補強もしないし、あるいは相反するものでもなく、自己と関連するなんらかの必要とも結びつかず、無視されるのである。(中略)
もっと重要なある一群の経験は、自己の要求と結びつくので、あるいは、自己構造と首尾一貫しており、したがって、自己構造を補強するので、自己構造と結びつくように意識へと受け容れられて体制化されるような経験である。「私は、自分が、他のひとびとのように社会においてちゃんとやってゆけるって気がちっともしませんの」という自己概念をもっているクライエントは、学業もできが悪いし、何かをしようとすると失敗するし、普通に反応しないし、などというような知覚をもっている。彼女は、自分自身についての自分の概念に適合するような経験を、たくさんの自分の感官的経験から選び出す。(その後、彼女の自己概念が変化すると、彼女は、自分は新しい計画を立派にやってのけた、自分は十分普通にやっている、と知覚する。)
同じようにして、数限りないいろいろの経験が、自己の要求と結びつけられるので、象徴化される。私は一冊の本に気づく。というのは、その本は、私が学びたいと思っている話題についての本だからである。私は、自分でネクタイを買おうとしているときには、いろいろのネクタイを知覚する。(中略)
われわれの綿密な注意を必要とするのは、感官的・内臓的経験の第三群であり、すなわち意識にのぼることを妨げられているように思われる経験である。(中略)先に引用したクライエントは、その自己概念が非常に否定的であったが、次のように報告する。すなわち、「周囲のひとびとが、私は頭がいいと思う、なんていったって、私はそんなことを全然信じられないわ。私全然ーきっと私、そんなこと信じたくないのね。なぜ信じたくないのかわかりませんけどーきっと信じたくないんだわ。信じれば自信がつくんでしょうけど、でもだめね。そういう人たち、それこそほんとうにわかってなんかいないと思うわ」と。この場合、彼女は、だれかが彼女をけなすのを容易に知覚して受け容れることができる。なぜならば、それは彼女の自己概念に適合するからである。しかしながら、相反する評価は、たとえば、他のひとびとはほんとうに彼女を知ることができないのだというような、他の知覚を選択して強調することにより、拒否されるのである。このようなタイプの、多かれ少なかれ意識的な知覚の拒否は、たしかにだれにでもしばしば生起するのである。(後略)
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以上、『パースナリティと行動についての一理論』(カール・R・ロジャーズ著 友田不二男訳 全日本カウンセリング協議会出版部)より抜粋・引用させていただきました。

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[ 2017/10/10 09:44 ] 未分類 | TB(0) | CM(1)
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[ 2017/10/21 00:30 ] [ 編集 ]
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プロフィール

坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)

Author:坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)
東京・大阪でのメンタルクリニック・専門学校相談室・NPOカウンセリングルームのカウンセラーを経て、2016年4月兵庫県姫路市で「坂田カウンセリングオフィス」を開業しました。文明の利器にはめっぽう弱いというセルフイメージに打克つべくブログを始めました。よろしくお願いします。



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