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特別扱い

パニック症の「彼」(架空の人物です)は言います。「もしまた、街中で息が苦しくなったら、と思うと、なかなか外出できません」。
パニック症というのは、不安が強い時に起きる心の症状の1つで、息が苦しくなる、胸が締め付けられる、めまいがする、脂汗が出る、などの「パニック発作」と、また発作が起きたらどうしようと思う「予期不安」からなるものです。
「彼」は予期不安のため、家にこもりがちになっています。

「もし街中で息が苦しくなったら、周りの人を驚かせてしまうだろう。もしかしたら、私のために足をとめて介抱してくれようとする人もいるかもしれない。そんな迷惑は絶対にかけられません」。
「彼」は、街中で通りすがる誰かのことを気にかけているのですね。そして、自分のためにその誰かの気持ちや時間に影響を与えてはいけない、と考えているようです。

「ところで」とカウンセラーが尋ねます。「もし、あなたが街を歩いていて、誰かが具合悪そうにしゃがんでいたら、あなたはどう思いますか?」
「彼」は言います。「気の毒に、つらいだろうな、と思います」
「そして、あなたはどうしますか?」
「もし私と同じ病気の人なら、『怖いけれど、もうすぐおさまるから大丈夫ですよ』と声をかけて、発作がおさまるまでそばにいると思います」
「あなたは、その人のせいで自分の時間をとられた、迷惑だ、と思いますか?」
「いいえ、それはありません」

「自分が介抱する側なら迷惑に思うことはない、自分が介抱される側なら迷惑をかけていると思う、のですか?」
「・・・そうですね。矛盾していますね」
そして「彼」は、普段から、自分は人に迷惑をかけてはいけない、人に頼ってはいけない、と思っている一方で、人には自分のことを頼ってほしいと思っているし、頼られたらその人のために最善を尽くそうとしている、ということに気づきます。
「自分だけ特別扱いしているようですね」
「はい、自分にだけ、とても厳しいですね」
「自分のことも他の人と同じように扱えるといいですね」
「そうですね、本当に…。いつも自分は人の世話をする役で、人に世話をされることを自分で自分に許してきませんでした。私も、他の人と同じ。人から世話をしてもらってもいいんですね」

このように、人は往々にして、自分にだけ厳しいルールを課している等、自分を「特別扱い」していることがあります。
あなたに「特別扱い」はありませんか?
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[ 2016/06/07 08:06 ] 未分類 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)

Author:坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)
東京・大阪でのメンタルクリニック・専門学校相談室・NPOカウンセリングルームのカウンセラーを経て、2016年4月兵庫県姫路市で「坂田カウンセリングオフィス」を開業しました。文明の利器にはめっぽう弱いというセルフイメージに打克つべくブログを始めました。よろしくお願いします。



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