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対話分析8

相補交流交差交流は、全く異なるコミュニケーション・パターンですが、共通点が1つあります。
それは、「裏面の交流が無いこと」。

裏面の交流というのは、言語のメッセージ(言っている内容)とは異なる非言語のメッセージ(表情、態度、しぐさ、視線、口調など)のことを言います。
言語のメッセージを「社会的レベルの交流」、非言語のメッセージを「心理的レベルの交流」と言ったりもしますが、この2つに矛盾が無いのが、相補交流と交差交流です。

相補交流・交差交流とは異なり、裏面の交流がある、すなわち言語のメッセージと非言語のメッセージが不一致であるコミュニケーション・パターンを、「裏面交流」と言います。

対話分析する時には、言語のメッセージは「   」内に、裏面の非言語のメッセージは(   )内に記します。
図示では、言語のメッセージは実線のベクトル(矢印)で、裏面の非言語のメッセージは点線のベクトルで描きます。


☆あなたは、どんな裏面交流をしたことがありますか?
☆裏面交流だと、2人の対話の雰囲気は、どんな感じになりそうでしょうか?

次回以降、例を見ながら詳しく見ていきますね。


今日も寒いです。
どうぞお体大切になさってくださいね。


              
              
[ 2017/02/10 12:19 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

対話分析7

これまで見てきたように、交差交流は、それまでのコミュニケーションの流れを一旦止める作用があるため、長話を終わらせたり(対話分析4)、パターン化し停滞した人間関係を新しい関係に発展させたり(対話分析5)、攻撃から身を守ったり(対話分析6)するのに役立ちます。
しかし、日常生活では、これらのポジティブな使い方より、ネガティブな結果を生み出してしまう使い方を多くしているのではないでしょうか?


例1) Kさん「おはよう」
    Lさん「あ~眠い」

例2) Mさん「夫が浮気しているんじゃないかと思って、不安で不安でしょうがないの」
    Nさん「そんな風に悪い方に悪い方にと考えるのは良くないと思うよ」

例3) Oさん「5分も待たせるなんて、どういうつもり」
    Pさん「そっちだって、この前10分も待たせたじゃないか」


日常生活でよくある対話ですね。
これらは全て交差交流です。

例1では、KさんからのAからAへの発信に対して、LさんはFCからNPへと返信しています。
Lさんは、Kさんの返信を聞いて、自分が嫌われているのではないかと不安になりました。

例2では、MさんのFCからAへの発信に対して、NさんはCPからACに返信しています。
Nさんは、Mさんには気持ちをわかってもらえない、と悲しくなりました。

例3では、OさんのCPからACへの発信に対して、PさんもCPからACへと返信しています。
この後2人は喧嘩して、せっかくの休日を不機嫌に過ごしてしまいました。


このように不幸せな結果を招いてしまうのは、どうしてでしょう。

発信者の期待・予想とは違う返信となるのが、交差交流の特徴でした。
そのため、いきなり交差交流で返信されると、発信者は、自分を無視された・否定されたと感じることになるのです。

では、どう返信すればよいでしょうか。

言いたいことがあったとしても、まずは、発信者の気持ちを受け取り、相補交流にして返信しましょう。

例1) Kさん「おはよう」
    Lさん「おはよう」

例2) Mさん「夫が浮気しているんじゃないかと思って、不安で不安でしょうがないの」
    Nさん「そっかあ、すっごく不安なんだね」

例3) Oさん「5分も待たせるなんて、どういうつもり」
    Pさん「ごめん。本当にごめん」


相補交流であたたかいコミュニケーションを取り信頼関係が築けた後であれば、言いたかったことを率直に言っても、ぎくしゃくした雰囲気や険悪な雰囲気にはなりません。

また、相補交流によって、発信者が受信者に十分に気持ちを受け取ってもらえたと感じたときには、発信者の方から受信者が言いたかったことを言う、ということも、よく起こることです。

例1) Kさん「大丈夫?なんか眠そうよ」

例2) Mさん「こんな風に悪い方に悪い方にと考えるのは良くないよね」

例3) Oさん「この前は私が10分も待たせちゃったよね」


対話分析を使って、日常生活をHAPPYにして下さいね。




    

[ 2017/02/08 11:26 ] 未分類 | TB(0) | CM(2)

嬉しいお便り

寒いですね~風邪をぶり返してしまいました(;д;)

けれど、嬉しいメールがあって、少し元気を取り戻せました。
もう15年ほども昔の仲間からのメールでした。
当時NPO法人日本交流分析協会 関西支部 『実践TA教育プロジェクトチーム』 で一緒に冊子作成などの活動をしていた仲間です。
今は 『TA学校教育心の開発研究所』 の所長をされているとのこと。すごいなあ。
思春期・青年期用のエゴグラム『エゴグラムSHE』を開発、きちんと標準化されたテストとして、学校などでの活用の支援をされているそうです。ご興味のある方は、ホームページを覗いてあげてください。⇒jta-i.net

ここのところ、古い仲間、新しく繋がりが出来た仲間との交流が続いて、とっても嬉しいです(*^_^*)


[ 2017/02/07 14:00 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

対話分析6

例 ) 先生と生徒の対話
    Eさん「また遅刻か。しっかりしろよ」
    Fさん「すみません。気をつけます」
    Eさん「謝ったら済むと思っているなら大間違いだぞ」
    Fさん「はい」
    Eさん「返事だけ言葉だけ良くても、ダメだ」
    Fさん「はい、すみません」
    Eさん「だから、『すみません』じゃ、済まないことなんだよ」
    Fさん「はい」
    Eさん「土下座するか。教壇に来い。そして、『授業を中断させて申し訳ございません』と皆に土下座して謝れ」

EさんがFさんのAC(従順な子どものような心)に向けてCP(批判的・支配的な親のような心)で叱責し、それに対してFさんは、ACでEさんのCPに向けて謝る、という相補交流で、緊張感のあるやりとりが続いています(注:このような場合、裏面の交流があることも考えられますが、ここでは少なくともFさんには裏面の交流はないこととして話を進めます)。

そして、素直に謝っても許してもらえず、土下座まで強要される状況になってしまいました。

あなたがFさんなら、どうしますか?


「土下座を強要するなんて、教師としてどうなんですか。教育委員会に訴えますよ」と、CPからEさんのACに向けて反撃する

「クラスの皆には申し訳ないと思っていますが、土下座することを皆が望んでいるとは思えません」と、AからAに向けて現実的判断を促す働きかけをする

「しくしく…」と泣く。つまり、FCからFCに向けて自然な感情によるやりとりへと転導する

等々、一方的に叱責される状況を打破する試みとして、交差交流を入れることが出来ます。


また、周りにいる誰かが、2人の対話に割り込む形で、交差交流を入れて、状況を変えることも出来ます。


Gさん「パワハラだ。体罰だ」(批判的にCPからEさんのACへ)

Hさん「個別の生徒への指導は休み時間にお願いします。私たちの貴重な授業が、既に5分中断されています」(AからEさんのAへ)

Iさん「先生怖いよ~」(FCからEさんのFCへ)

Jさん「うわっ、くっさ~。誰かおならしただろ」(FCからFCへ)
等々。


一方的に延々と攻撃を受け続ける必要はありません。
「すみません」と心から反省し謝ったなら、いつまでも怒られ責められ続ける状況から抜け出しましょう。
また、周りにいる人も、自分に出来ることで、手助けをしましょう。
その方法の1つとして、交差交流があることを、頭の片隅に置いておいてください。

ただ、相手がもし、何らかの事情により、Aが正常に働かない状態、透過性調整力が極端に弱まっている場合には、交差交流で状況を変えることは難しいかもしれません。
その場合には、即座にその場を離れて、対話を強制終了してください。

上の例では、まず教室を飛び出しましょう。
それから、職員室に飛び込んで事態を訴えましょう。
あるいは、保健室の先生やスクールカウンセラーのところに行って、相談しましょう。
あるいは、家に帰って、家族に相談しましょう。
その場から避難して、誰かに打ち明け相談してください。

危険な場から離れて、誰かに助けを求めることは、生きのびるために必要な行動です。決して恥じることではないのですよ。
[ 2017/02/06 09:59 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

対話分析5

交差交流は、それまでのコミュニケーションの流れを止める働きをするので、パターン化し固定・停滞した人間関係を、新しい展開へと促進するために、用いることも出来ます。


例 ) 職場の後輩と先輩の対話
    Cさん「すみません。わからないことがあるので、お時間のあるときに教えていただけませんか?」
    Dさん「了解。少し待ってね、後で声掛けるから」

CさんのAC(依存と遠慮)からDさんのNP(世話好き)に向けて発信された言葉に、Dさんは相補交流で返信する。
このやりとりが、Cさんが入社してきて以来5年間続いていることに、ある日、Dさんは気づきます。
そして、このまま、この同じパターンのやりとりが続けば、Cさんはいつまで経っても独り立ちできないのでは、と危惧したDさんは、いつものように「すみません。わからないことがあるので、お時間のあるときに教えていただけませんか?」と言ってきたCさんに、いつもとは違う返事をします。

    Dさん「参考になる資料を渡すから、自分でやってみる?」

CさんからDさんへの AC→NP の発信に対して、DさんからCさんへは、 NP→A へと返信したことになります。交差交流ですね。

    Cさん「自分で出来る自信がありません。教えていただけませんか?」

と、Cさんはまだ、 AC→NP の発信をしてくるかもしれません。
それに対しても、Dさんは NP→A の返信を貫きます。

    Dさん「大丈夫。後でチェックしてあげるから、まずは自分でやってごらん」

こういうやりとりが何回か続いた後、おそらくCさんは「わかりました。とりあえずやってみます」と、 A→NP の反応をすることになるでしょう。

こうして、交差交流で今までのパターンを崩すことで、Cさんが成長するきっかけをつくることになるのです。


固定・停滞した人間関係から発展のある人間関係へ。
その可能性を開く一助となるのが、交差交流です。
[ 2017/02/03 11:13 ] 未分類 | TB(0) | CM(4)

対話分析4

例 )  同僚同士の対話
     Aさん「ここのランチ、おいしいね!」
     Bさん「本当、最高!」
     Aさん「ハンバーグの肉汁、たまんない!」
     Bさん「うんうん、やみつきになりそう!」

このような相補交流で、1時間近く楽しい時間を過ごしてきた2人でしたが、次の対話で流れが変わります。

     Aさん「ねえねえ、デザートも頼もうよ!」
     Bさん「うん、そうしたいけど、見て、時計。もう1時。社に戻らなくっちゃ」

ずっと、AさんのFCから来たコミュニケーションをFCで受け、そのままAさんのFCにコミュニケーションを投げ返すことをしてきたBさんでしたが、ここでは、Aさんから来たFCのコミュニケーション・ボールを、BさんはAに持ち替えて、AさんのAに向けて返球しました。
Bさんは、FCに戻ってくるだろうと思っていた返球が、想定外のAに戻ってきたので、一瞬戸惑うかもしれません。
けれど、たぶん、この後のAさんの言葉は、次のようなものになるだろうと予想出来ませんか?

     Aさん「えっ、もうこんな時間。残念だけど、デザートはまたの楽しみに取っておこうか」

Bさんから返球されたAのボールを受け取って、Bさんが期待している通りに、BさんのAに向けて、相補交流で返すでしょう。
こうして、2人は楽しいおしゃべりを一旦終わらせて、遅刻せずに会社に戻れるきっかけを掴めるのです。


相補交流にはコミュニケーションを繋げていく作用があるのに対して、交差交流には、そのコミュニケーションを一旦切る作用があります。
この例では、Aさんの「ねえねえ、デザートも頼もうよ!」に対して、Bさんが「うん、そうしたいけど、見て、時計。もう1時。社に戻らなくっちゃ」と返したやりとりが、交差交流です。

交差交流は、発信者の期待・予想とは異なる返信となります。
使用する自我状態は、相補交流では各人1つ(2人で2つ)であるのに対して、交差交流では、2人で3~4個となっています(この例だと、前半の相補交流では2人ともFCのみ使用なので、2人で2つ。交差交流では、AさんがFCで発信してAで受信しているので2つ、BさんはFCで受信してAで発信しているので2つ、2人合わせて4つの自我状態を使っています)。
また、相補交流と同じく、交差交流にも、裏面の交流(言葉とは違う非言語のメッセージ)はありません。

同じコミュニケーションの状態を続けたいときには相補交流を、これまでのコミュニケーションの状態を一旦切って次の異なるコミュニケーションの状態に持っていきたいときには交差交流を、と上手に使い分けたいですね。

[ 2017/02/01 11:26 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
プロフィール

坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)

Author:坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)
東京・大阪でのメンタルクリニック・専門学校相談室・NPOカウンセリングルームのカウンセラーを経て、2016年4月兵庫県姫路市で「坂田カウンセリングオフィス」を開業しました。文明の利器にはめっぽう弱いというセルフイメージに打克つべくブログを始めました。よろしくお願いします。



ホームページはこちらです⇒http://sakatacounsel.web.fc2.com/          (右側「リンク」から入れます)

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