ラケット感情19

ラケット感情にニックネームをつけることで、ラケット感情を認識しやすくなることを、前回お話ししました。
ラケット感情があなたの心にやってきたら、愛情を持ってニックネームで呼びかけてあげましょう。
それから、ラケット感情に話しかけてあげましょう。

あなた(ラケット感情)は、今、何を思っているの?
何を考えているの?
何を感じているの?
いつから居るの?
小さい頃の私のことを、どう思っていたの?
小さい頃の私の家族のことを、どう思っていたの?
あなたの望みは何?
どうなったらいいと思っているの?

等々、ラケット感情の身の上話から現在の心境、将来の希望などについて、訊いてあげてください。

まるで、カウンセリングのようですね。
ラケット感情にニックネームをつけることで、擬人化ができ、お話がしやすくなります。
あなたのラケット感情のカウンセラーとして、親身に話を聴いてあげてください。

十分にカウンセリングができると、ラケット感情は穏やかに立ち去っていきます。

ラケット感情のカウンセラーになる・・・う~ん、難易度が高いなあ、という方には、別の方法があります。
それはまた次回に。
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[ 2017/07/21 09:24 ] 未分類 | TB(0) | CM(1)

ラケット感情18

さて、ラケット感情がだいたいどういうものなのかがわかってくると、次に気になるのが、どう対処すればよいのか、ということだと思います。

最初のステップは、自分のラケット感情が何なのか、その奥に隠れている本物の感情は何なのか、を知ることです。
知ることにより、これまでのように、ただ感情に押し流される、ということはなくなります。
意識的に、本物の感情を感じ表出する、ということもできるでしょう。

自分のラケット感情にニックネームをつけるのも、お勧めです。
「すぐ泣いちゃう困ったちゃん(悲哀)」「怒りんぼうの小さい私(憤怒)」等々、愛着が持ててクスッと笑えるようなニックネームをつけてあげましょう。
嫌な感情かもしれませんが、今までずっと、あなたと一緒に居てくれた感情です。
その感情が来たな、と気づいたとき、愛情を持って呼びかけられるニックネームにしましょう。
名前を呼ぶのも嫌だと思ってしまうようなニックネームは避けてくださいね。
かと言って、あまりに愛着が湧きすぎて離れられなくなるニックネームも困りますが(笑)。

ラケット感情をニックネームで呼んであげることで、今感じているこの感情はラケット感情であって本物の感情ではないのだ、ということを、よりはっきり認識できるようになります。

そして他にも、ニックネームで呼ぶことで可能になることがあります。
それはまた次回にお話ししますね。
[ 2017/07/19 09:30 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

ラケット感情17

ラケット感情には、次のような特徴があるとされます。

☆ラケット感情の特徴

・ラケット感情に耽溺していると愛情や承認(ストローク)が必ず与えられる、という空想がある
(「後悔」すれば慰めてもらえる、「優越感」を示せば褒めてもらえるなど、幼少期の体験をもとに無意識に思い込んでいる)

・他人を変えようという企てがある
(「疑い」を示すことで相手を謝らせよう、「恐怖」を示すことで争いをやめさせようなど、幼少期の体験をもとに無意識に他者を操作しようとしている)

・ラケット感情に支配されると、現時点に不釣り合いな感情反応をする
(幼少期から塗り重ねてきた思いが一時に放出されるため、現実の場にそぐわない感情表出となる。普通に考えれば「怒り」で済むところを徹底的に「非難」してしまうなど)

・ラケット感情を少しずつ積み立てたり、その奥に隠されている本物の感情を未処理なまま放置したりすることで、次のトラブルを導く
(本物の感情の「怒り」にふたをしたまま「憂鬱」を感じることを続けて、あるとき急に相手に対して感情を爆発させるなど。「心理ゲーム」「グレースタンプ」など。後日また取り上げます)

[ 2017/07/14 12:42 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

ラケット感情16

『新しい交流分析の実際』(杉田峰康著 創元社 2006年)には、ラケット感情をどのようにして身に付けるのかということについても、まとめられています。
以下、引用します。

TAでは、ラケット感情が次の3つの形で学習されるとしています。
・親が感情生活のモデルを子どもに示す(例・いつも母親が孤独でさびしい顔をしている)
・特定な感情にストロークが与えられる(例・怒ってカンシャクを起こすと、欲しいものが手に入る)
・本物の感情が間違って定義される(例・怒っている子に親が「あんたは疲れて眠いだけ。怒ってなんかいないわよね」と言う)
これらはすべて親子の感情交流性の障害ですが、同時に子ども側の原始的な認知過程(受け取り方、解釈、評価)も影響しているといえましょう。


1つ目の形は、Hちゃんの事例のような場合を指します。
2つ目の形は、AちゃんBちゃんCちゃんDちゃんEちゃんFちゃんGちゃんのような場合です。
「ストローク」という言葉が使われていますが、これは交流分析(TA)の用語です。「ストローク」は、「存在認知の一単位」と定義されています。これについてはまた後日お話ししますね。
3つ目の形は、私の事例ではご紹介していませんが、カウンセリングの中ではよく伺う話です。

いずれの形にしても、親などとの関わりの中で、子どもが、ある特定の感情を禁じられたもの、ある特定の感情を奨励されたもの、と区分けした、ということのようです。
また、その区分けは、親などからの愛情や承認を得て生き延びるために必要である、と子どもが感じた故のもの、とも言えますね。
だからこそ、ラケット感情を手放すことは、親などからの愛情・承認を失うのではないかという不安を伴い、困難なことが多いのでしょう。

[ 2017/07/12 09:28 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

ラケット感情15

「喜び」「怒り」「悲しみ」「恐れ」という「本物の感情(真実の感情)」の代わりに感じ表出するようになった感情のことを、「ラケット感情」と言いました。
どのようにしてラケット感情が作られるのかという事例も、いくつか紹介してきました。
そして、ラケット感情には、本物の感情が持つ問題解決力は無く、いつまでも完結することなくその感情を味わい続けるという特徴があることも、説明してきました。

今日は、少し学術的に(?)、ラケット感情が交流分析の学者によってどのように定義づけられているのかを、ご紹介したいと思います。
『新しい交流分析の実際』(杉田峰康著 創元社 2006年)に、よくまとまっていますので、引用させていただきます。( )内は学者名です。

☆ラケット感情の定義

・「人がゲームを演じるとき、その結末として決まって味わう感情、また、その不快な感情に浸る傾向」(バーン)
(坂田注釈:ここでいう「ゲーム」は、遊びのゲームではなく、Aの気づきなしに何度か同じパターンで行われる他者とのこじれた交流のことをいいます)

・「幼時に、親の愛情を得る手段として形成された一種の条件反射で、その後の人生において持続するもの」(バーン)

・「慢性的で、定型化された不快な感情」(グールディング)

・「適切でない感じ方」(デュセイ)

・「いろいろなストレス状況で経験されるなじみ深い感情であり、子ども時代に学習され奨励されたもので成人の問題解決の手段としては不適切なもの」(スチュアート、ジョインズ)

・「真実な自然感情をカムフラージュした人工的な感情」(イングリッシュ)


[ 2017/07/10 11:42 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
プロフィール

坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)

Author:坂田カウンセリングオフィス(坂田和代)
東京・大阪でのメンタルクリニック・専門学校相談室・NPOカウンセリングルームのカウンセラーを経て、2016年4月兵庫県姫路市で「坂田カウンセリングオフィス」を開業しました。文明の利器にはめっぽう弱いというセルフイメージに打克つべくブログを始めました。よろしくお願いします。
(現在、平日の月・水・金曜日に記事を書いています)


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